ベーシックインカムの財源について考えてみる
こんにちはキクタです。
新感覚!毎日更新型の記事ということで記事の内容が毎日ちょっとずつ増えていくという新しいタイプの更新方法を最近始めました!
ここではベーシックインカム(以下BI)の財源について考えてみようと思います。
先進国では実験がされていたりと色々動きのある制度で今が(2018.6.20)2度目のブームと言われていますね。人工知能(以下AI)、ロボットの発展に伴い導入の可能性が見えてきたというところでしょうね。
日本では提唱者こそいますが、あまり盛り上がっていないようなこの制度の実現性と継続性が気になって仕方ないので自分で可能な限り調べる(考えて)みたいと思いこの記事に至ります。
ところでBIとは?という野暮な質問はよしてくれよな!以下を読んでくれ!!
https://okiku001.com/ベーシックインカムとは/
※ここでのBIの話は7万円を老若男女問わず一律で配るというもので考えます。それとデータはH28年のもので統一して集めようと思います。
日本でベーシックインカムを実施するにはいくら必要なのか?
まずは気になる必要な金額です。
日本の人口が1億2700万人といわれています。ここでは7万で考えてみましょう。それを12か月配るのでざっと必要な額は、
1億2700万×7万円×12か月=約107兆円
が必要と考えられます。
いかにしてこの約107兆円を捻出するかが問題ですね。
ベーシックインカムが代替できる制度と財源
ベーシックインカムでお金を均等に配ることで必要なくなるであろう制度がいくつか出てくると思います。必要なくなる制度に要していたお金はベーシックインカムに回せるようになりますのでそことセットに見ていきましょう。
ちなみに以下が日本の歳入、歳出になっています。(これとは別に特別会計もあります)
財務省(平成28年度予算のポイント(PDF:1590KB))より引用
財務省( 特別会計の歳出(平成28年度予算) [72kb,PDF](PDF:71KB))引用
一般会計…所得税や消費税で集めたお金(歳入)を、議会の元用途(歳出)が決められます。
我々で言う給料(歳入)を何にいくら使うか(歳出)というイメージですね。
特別会計…こちらは一般会計以外のすべてが該当、とは言ってもわかりにくいですね。特定の事業や特定の資金を運用する場合などに設置されます。
わかりやすいものは年金で、我々の年金や保険料の支払いが歳入になり老人に配る年金が歳出といったようになっています。
※厚生労働省年金特別会計(H28)をのぞいてみてね
詳しくは厚生労働省(特別会計とは何か)をご覧ください。一般会計についても書かれています。
社会保障でBIが代替できるものと捻出できる費用は?
社会保障には「社会保険」「公的扶助」「社会福祉」「公衆衛生」とありますがこの中から代替できるものはなくしていきましょう。
ちなみに社会保険の「医療」「介護」や社会福祉である「高齢者福祉」や「障害者福祉」は残すものとして考えます。
年金の廃止
国民年金と厚生年金というのがあります。
イメージが付きにくいと思いますが、老齢基礎年金は国民年金加入者でバイトやパートです。
老齢厚生年金はサラリーマンですね。サラリーマンは会社で国民年金より高額な厚生年金を払っています。
これらは老後のお金をもらうためのものでしたがベーシックインカムで毎月の給付が始まると必要なくなると考えられます。
これにより約56.7兆円の捻出が可能です。
内閣府(社会保障の給付と負担の現状(2016年度予算ベース))より
雇用保険
雇用保険は失業や介護、子育てに直面した時収入がなくくいっぱぐれないようにする制度ですが、BIでの支給がありますので廃止へ。
失業等給付関係収支状況によると雇用保険での捻出は約2.4兆円可能です。
厚生労働省(職業安定分科会雇用保険部会(第 113 回))参照
生活保護で浮くお金は
生活保護は生活が困難な方にお金を配るといった制度ですが、BIでの給付があることでこれに頼る必要がないというのがカットの理由です。
厚生労働省のデータによると、H28年の生活保護受給者というのは数にして2,165,895人いるそうです。そして負担された生活保護費は約3.8兆円というのがわかりますね。
あと関係ないのですが、生活保護負担額の約半分は医療で圧迫が大きいところですね。介護扶助が少ないのも気になりました。
児童手当
児童手当は子供にもBIが一律に配られるので必要ないと考えられます。
内閣府の平成28年度児童手当事業年報によると、
H28年の児童手当の受給者(一般+施設等 受給資格者)は約1031万人だそうです。
年間の額にすると約2.2兆円だそうです。
余談ですが、主婦どちらかの年収833.3万円以下の方は所得制限なしでもらえるというこの制度、もらえる人は貰っとかないとですね(笑)
15歳未満の子供が1555万人(総務省統計局より)ほどなので、意外にもらってない人はたくさんいそうですね。
ここまでの総額
以上のようなものを廃止したとして、65.142.1兆円程捻出できるかなと考えられます。
しかしながらこれではまだ107兆には42.165.1兆円も足りませんね。
ここまでは歳出を減らすことでお金を捻出しましたが、ここからは歳入を増やすことでお金を捻出していきましょう。
歳入を増やす
お金をたくさん持っている人からの徴収量を増やし、再分配していこうというものです。
これは他の方も言っている(下を参照)
これまで税が増えて来たように新しく税を付ける(既存の引上げ)も良いかもしれない(ひろゆきさんのペットショップ税、パチンコ税のような)
消費税を30パーセントに引き上げる方法や所得税一律40パーセントという手もあるがこの場合は支給額は少なくとも10万以上はないと厳しいと思えます。
※10万配ると約152兆円の歳入が必要になります。
支給額に対して、主に消費税と所得税のバランスを見ながら決める必要があると思いますが、数字上はベーシックインカムを実行することは不可能ではないということが分かりますね。
残り42.1兆円ですが他の方のような増税案を取り入れることで解決に至りますね。
西村博之
医療費全員3割負担 16兆円
生活保護費カット 4兆円
相続税1.5倍 3兆円 1兆円増
厚生年金と国民年金の支給額をベーシックインカムと同額にする 20.1兆円
(↑BI月額8万円の場合は15.2兆円に減るため注意)
固定資産税5.6% 25.5兆円
解雇規制を無くすことで法人税10.8兆円(2015年度)から倍に 10.8兆円増
たばこを1320円にすることで 6.45兆円 4.3兆円増
パチンコ税35% 6.3兆円
現在の予算 88兆円・ペットショップ税
・投資益を分離課税(20%固定)から、他の所得と合算しての累進課税に(ただし額の算出が難しく、年によって変動が激しい)
・富裕税(一定以上の資産に対する課税。ただし資産の把握が困難で実現(復活)は難しい)
・消費増税、国債や政府紙幣(とりあえずこれらは使わない方向で検討中)
堀江貴文(対談の中でのざっくりした計算)
年金から10兆円、生活保護と合わせると13兆円ぐらいいけるかな。
そして、公共事業を10兆円減らせば23兆円。さらに防衛費を減らして25兆円。
で、消費税(率4倍の)30兆円で55兆円。
55兆円プラス、公務員の削減(=公務員半減)ですね。小飼弾
相続税100%で80兆円。(現在は1.5兆円程度)
小沢修司
所得税の控除を廃止し、総所得総額257兆円(2008年)に一律45%の所得税をかけて115兆円。
または所得控除の廃止で20兆円、年金などを廃止して70兆円。
ニコニコ大百科ベーシックインカムより引用
原田泰
所得控除 を やめ て B I に 置き換え、 同時に 所得 に 課税 する もの で ある。 ちなみに、 雇用者報酬 と 自営業者 の 混合 所得 を 合わせる と、 二 五七・五 兆 円 で ある ので、 これ に 三 〇% の 税率 で 課税 すれ ば、 七 七・三 兆 円 の 税収 を 得る。
ベーシック・インカム 国家は貧困問題を解決できるか (中公新書) 引用
ベーシックインカムは何を救う?
ベーシックインカムを取り入れる意味は何であるのかを考えておかなければなりませんね。
これから来るシンギュラリティに向けての準備、テクノロジーの発展が大きく日本のあり方を変えようとしています。
既存の制度では限界が来ている、訪れるであろう失業の波や必要以上に労働を迫られる日本のあり方、精神的にも金銭的にも疲れてしまっている日本人。
競争1点張りの社会から多様性に富んだ社会へと作り変えていく必要があると思います。
ベーシックインカムはお金の、心の貧困から脱するよいチャンスになると思います。
同時に我々国民が政治に参加したり、うまく生きていけるように常に勉強をしていく必要があると思います。
ベーシックインカムによって出てくるデメリットは予期せぬものもあるでしょうが、学びを増やし我々一人一人が向き合っていく必要があると思います。
現状持っている情報で今回記事を書いていましたが、今後も学びとアップデートを繰り返して情報を共有できたらと思います。
動画版はこちら
↓各種リンクです↓
ニコニコ動画でコミュニティを作ってますので良ければそちらも
「ベーシックインカム環境下での生活を実践してみる生活」
某の名はキクタと申す。
月7万円以内でどの程度の生活ができるのか実験中です。
大分県大分市という田舎でまったり生きています。
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コメント
65.1 42.1兆円
ここ計算間違ってますよ
指摘ありがとうございます。他の方からもありましたすいません。
ちょっとわかりづらい書き方をしてしまったようで
もう一度書いてみます
年金についてはその通りです。
「年金の統合で十数兆円」としている案もよく見かけますがだいたい税金投入分のみを統合する感じです。
厚生年金は収入に応じた保険料額になり、保険料額に応じた支給額になっているので
いくら払っても一定額しかもらえないものに統合するのは難しいとも思いました。
動画についてですが、現行の社会保障を統合するときに財源として見積もる額は
こちらのウェブページ上(このページの上の方)だと
「65.1兆円程捻出できるかな」とおっしゃられていますので、
なんとかしないといけない残りの額が42.1兆円になるかと。
動画では両者の数字が入れ替わっているように見えました。
そうなりますとひろゆきさんの案の様に
医療費全員3割負担 16兆円
厚生年金と国民年金の支給額をベーシックインカムと同額にする 20.1兆円
となってくるわけですね。
それと、いやはや大変失礼しました。ご指摘ありがとうございます。
横線で消して訂正しました。
年金を財源にすることについてですが、
年金はおおむね保険料30兆円、税金20兆円で賄っています。
保険料相当分を負担し続けないと、50兆円の規模は保てないように思います。
いかがでしょうか。
動画では社会保障を統合して得られる財源額と足りない額とで入れ替わってしまっているようにも見えます。
ただの通りすがりさん、コメントありがとうございます。
かたじけないです。質問を理解できていません。
年金を無くしても、実際に財源として当てられるのは税金の分の20兆ではないのかということでしょうか?
それと、動画はあと65兆を歳入でどう賄うか?を表現したかったです。
見よう見まねで調べてやっているので矛盾点やおかしいところは多々あると思います。しかし、こうやってコメントなどで意見や指摘をいただけると嬉しいです。ありがとうございます。